本日、LIXILさんで「Femtech(フェムテック)」の観点からの商品のご提案セミナーがありました。
まさかこのいわゆる「男社会」の建設業界でフェムテック関連の特集をすることになるとは、私も思いもしませんでした。
とはいえ、たしかに確かにいわれてみれば、そういう観点も建設業界に必要なのかもしれない!
…ということで、今後たまにこうしたテーマも特集していけたらと思います。
本日はそういうわけで第一弾、シャワートイレについている「ビデ」特集です。
シャワートイレの「ビデ」
現在、日本国内で販売されているシャワートイレにはほぼすべて、「ビデ」機能が搭載されています。
皆様一度はみたことがあるはずのこの「ビデ」ボタン。
あるのは知っていても、何か知らない。
または何かは知っているけど、汚そうだから使わない。
というわけで実は使用率の低い機能だそうです。
「ビデ」って何のためにあるの?
通常の「おしり」ボタンは文字通り、おしりを洗う機能だと想像がしやすいです。
じゃあ「ビデ」は?というと、「女性のデリケートゾーンを洗う機能」です。
とくに生理の時にナプキンの交換をする時や、吸水パッドを交換する時に使用するとよいそうです。
確かにさっぱりして気持ちがよさそうですね。
「ビデ」ってみんな使っているの?
実は大変使用率の少ない機能で、使っている女性は5割以下とのこと …。
大変申し訳ないのですが、実は私も使ったことがなく、先日たまたまはじめて使用したところでした。
使っている方は何に使っているの?といいますと、こちら世代によってかなり大きく用途が異なるようです。
20代〜40代:生理時の経血の洗浄、においが気になる時
50代〜60代:排尿後の洗浄、お風呂に入れない時
とのことです。
こう考えますと、幅広い世代の女性に便利な機能であることがわかります。
ちなみに個人的なおすすめの使い方は、「脱毛に行く前」です!
毎回きちんとシャワーを浴びられるわけではないですからね。
「ビデ」って汚い?
こんなに便利な機能なのですが、使用しない人が多い理由に「汚そう」というのがあるそうです。
確かに、出先のシャワートイレも汚いから使わない、という方も多くいらっしゃいます。
ただ「ビデ」の場合、たとえ家のトイレであっても、「え、(他の家族の)おしり洗ったやつでしょ??」という嫌悪感も存在しているようです。
昔のシャワートイレにはノズルに汚れがこびりついていたり、ということもありました。
昨今のシャワートイレは洗浄機能が充実していて …などなどメーカーさんのカタログでは説明されています。
たしかにそれはわかるのですが、それでもなお拭えない不信感 …。
というか「気持ちよく使いたいと思えるかどうか」という気持ちの問題が存在しているのかもしれません。
LIXIL(INAX)はビデ専用ノズル
いわれてみれば汚そうだな …と私も思い始めてしまったところで。
実はリクシル(INAX)さんのトイレはノズルが2本!とのこと。
「おしりノズル」と「レディスノズル」で出てくるノズルが別!
使用後は自動でノズルのお掃除もしてくれます。
ノズルのところにはきちんとカバーがあり、尿ハネなどが付着している心配もないとのこと。
さらに、先端が着脱するので、外してしっかり洗ったり、新しいパーツに交換することもできるそうです。
これならば気持ちの面でも嫌悪感はなくなりそうです。
リクシルさんでは30年以上前から別ノズル!
今回、一番びっくりしたのは、リクシルさんが別ノズルを採用したのは1988年からとのこと。
「フェムテック」なんて言葉もまったくない30年以上前、わざわざ女性しか使わないビデ専用に別ノズルをつけるというのは、なかなか大変なことであったのではないかと想像します。
ちなみにTOTOさんは外側同ノズル、ノズル穴は別という対応です。
アラウーノで有名なパナソニックさんも一部商品のみ、外側同ノズル、ノズル穴も同じ、とのこと。
建設業界の「フェムテック」について思ったこと
これまで「フェムテック」的視点で建材をみてみたことがなかったので気が付かなかったのですが、建設つまりは「住むところ」は本当に様々な人の様々な立場の人の気持ちを想像する必要があると感じました。
今回のLIXILさんのセミナーでは他にもお風呂についての特集がありました。
自分は30代の女性ですが、女性のいろいろなすべてのライフステージを経験しているわけではありません。
ただ今回感じたのは、女性とひとくくりにいっても、いろいろな立場があるということです。
こういう立場の女性のこういう時のお風呂やトイレ、悩むだろうなーとちょっと暗い気持ちにもなってしまったのですが、今後、なるべくいろいろな立場の女性の気持ちに寄り添ったご提案をしていけたらと思っています。
アイ建設には、女性の担当がおります。
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