2025年8月27日の日本経済新聞に「『民泊マンション』に熱視線 札幌に続々、販売も好調」、8月30日にも「〈地域発〉北海道 札幌『民泊マンション』に熱視線」といった記事が出ました。
札幌市内で民泊対応の分譲マンションが相次ぎ販売され、好調な売れ行きを見せているようです。
資材や不動産価格の上昇が続く中、セカンドハウス需要に応えつつ、高利回りが期待できる新しい投資商品として注目されています。
記事の概要は以下のとおりです。
札幌市内で民泊対応の分譲マンションが広がっている。資材価格の上昇などで不動産価格が高騰する中、セカンドハウス需要に応えつつ、高利回りが期待できる「民泊マンション」に注目が集まっている。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO90910990W5A820C2L41000/?type=my#QAAUAgAAMA
インバウンド需要が背景に
観光庁によると、2024年の北海道への外国人延べ宿泊数は前年比約13%増と伸びています。
令和元年と比べると約20%増となっています。
(北海道運輸局:https://wwwtb.mlit.go.jp/hokkaido/press/20250822_00005.html)
同時に札幌中心部のホテル客室単価(ADR)は1泊あたり平均2万円前後まで上昇しており、稼働率も70%を超える状況が続いているようです。
特に観光客の増える夏、そして人気グループのライブなどイベント開催時には、ビジネスホテルも高額に、それでも予約が取れないこともあるようです。
従来型のホテルだけでは需要を吸収しきれず、マンションを活用した宿泊施設も新たな選択肢となっています。
地価と不動産価格の上昇
札幌市の地価は直近5年間で約1.5倍に上昇。
こうした状況のなかで「民泊マンション」が投資対象として成立しているのは、
- 土地価格の上昇 → 売却益を期待できる
- 高稼働の宿泊需要 → キャッシュフローが安定しやすい
という二重の収益性を備えているためです。
投資家視点:メリットとリスク
メリット
- インバウンド需要を背景に高い稼働率を見込める
- 一棟ホテルより小口で投資できる(分譲形式)
- セカンドハウスとしても活用可能
リスク
- 民泊新法や自治体条例による規制変更リスク
- 稼働率はシーズンに左右されやすい → 繁忙期に営業日を集中させる
- 運営管理コストが想定以上にかかる可能性
特に「規制リスク」は無視できません。
民泊は法律で営業日数の上限を年180日としています。
札幌市は比較的民泊に積極的ですが、東京や大阪など大都市圏では区ごとに制限が厳しく、同じモデルが通用するとは限らない点に注意が必要です。
首都圏との比較
首都圏でもインバウンド需要は増加しており、東京都内の宿泊施設不足が叫ばれています。
しかし、民泊マンションを新築分譲として販売する動きはまだ限定的です。
その理由は:
- 規制の複雑さ(区ごとに異なる条例)
- 住宅需要と宿泊需要のバランスが難しい
- 土地価格が高く、利回りを出しにくい
一方で足元では、ホテル建設や賃貸アパート投資にインバウンド需要を取り込もうとする動きは確実に広がっているようです。
まとめと今後の展望
札幌で広がる「民泊マンション」は、
- インバウンド需要の伸び
- 地価の上昇
- 新しい投資商品の誕生
という3つの要素が重なった現象です。
首都圏でも同様の動きが生まれる可能性がありますが、規制や土地価格の面で単純に横展開はできません。むしろ、地域ごとの条件を読み解く力が投資成否を分ける時代になってきています。
実際に、弊社アイ建設でも、従来の「アパート投資」のご相談に加え、木造によるホテル・簡易宿泊所・旅館といった宿泊施設の建設相談が急増しています。
背景にあるのは、
- 東京でも依然として続く宿泊需要の逼迫
- インバウンド客の長期滞在志向
- 賃貸住宅よりも宿泊施設のほうが高収益を狙えるケースがあること
といった要因が考えられます。
札幌の民泊マンションブームは、こうした流れを裏付けるものと言えるでしょう。
今後は、「住居」か「宿泊施設」かという従来の線引きを超えて、柔軟な発想で投資先を考える時代に入っているのかもしれません。
弊社では木造耐火建築を得意とし、アパートだけでなく、簡易宿泊施設や旅館など多様なニーズに対応してきた実績があります。
都内の旅館もあえて木造で。どうぞアイ建設にご相談ください。
