東京都豊島区は、2025年9月10日、区内の民泊営業を「夏休み(7~8月)」と「冬休み(12月20日~1月10日)」に限定する厳しい条例改正案を公表しました。
2026年7月の施行を目指しているとのことです。

背景には施設数の急増(2024年度で1,473件)と、ゴミ出し、騒音など住民からの苦情(年間120件超)があります。

改正案の内容

  • 営業期間を夏・冬休みに限定年間84日間
  • 住居専用地域・文教地区(区の約半分)では新設禁止全期間制限
  • 周辺住民への事前説明会の実施
  • 海外在住者に対する、日本国内に在住する代理人の選任
  • 町会加入の“協議”を実施
  • トラブル発生時、区民の要請に応じて話し合いの場の設置

規制エリアと非規制エリアの差

都内では、荒川区・江東区も週末営業に限定する規制を導入済みで、豊島区の規制はこれに並ぶ厳しさとなります。

一方で、現時点で規制を設けていない区も存在します。
都内では、墨田区、北区、葛飾区、江戸川区などです。

これらの地域は、まだ民泊条例による営業期間や新設制限を設けていないため、相対的に「狙い目」と言えるかもしれません。

投資家の戦略:民泊から簡易宿泊・旅館業へ

豊島区のように規制が厳しくなる地域では、「民泊一本」では採算が難しくなる可能性が高まります。
そのため、投資家にとっては次のような戦略が考えられます。

  1. 規制の緩い区を選んで投資する
     → 墨田・北・葛飾・江戸川など、現時点で規制がないエリアに注目。
  2. 用途を切り替える
     → 民泊ではなく「簡易宿泊所」や「旅館業」の許可を取得し、安定的に営業する。
  3. 規制施行前に建設してしまう
     → 豊島区などで今後も民泊運営を続けたい場合、2026年7月の新規制施行前に着工・建設を済ませるという選択肢もあります。

弊社へのお問い合わせでも、今年に入ってから旅館業に関するご相談が急増しています。
また、民泊向けの物件に関しては、墨田区でのお問い合わせが特に目立つ状況です。

こうした動きからも明らかなように、民泊規制強化の流れを踏まえた今後の不動産投資では、ますます「エリア選び」と「営業形態の柔軟さ」こそが成功のカギになるかもしれません。